噂話の怖さ

噂（うわさ）で御座います。　

むかし、都会地では、借家住まいは、当然でありましたね。　
お金持ちの大家さんが、何軒も貸家を持って、その上がり、
つまり、家賃収入を得て、生計を維持しておりました。　

数軒の貸家に一基の割合で、井戸が作られていて、そこから
生活用水を汲み上げます。　飲料水などは、自分の家・借家に
持ち帰っておりますが、洗濯などは、井戸の周囲の空いている
場所で行いました。　当然、ブロック内に住まいするオカミサン
たちが集まります。

さて、そこでゞす。　
口サガない、オカミサンたちで御座います。　
宇宙の１０万年後はドーなるか、とか、地球上の各地の戦争は
何年も続くのであろうか、とか。
そのような話題を口角泡を飛ばして、真剣に議論をするなど、
あり得ません。

隣り近所のダレがどうした、角の酒屋の息子が見掛けられない、
ドーかしたのか、などの“噂話”に花が咲きます。　

あのドラ息子は喧嘩をして、相手に刃物で怪我を負わせて、
警察に捕まったんだって・・・。

例の娘っ子がさぁー、花街に居たって、ウワサだよ！　
いつも話しにでる、助平おやじ、入院したってさ。
気の利いた病気じゃないよ！　花柳病だよ！　

取り留めの無い話題が、オカミサンたちに受けるのですね。　

うわさ、口で尊ぶ。　実は、逆ですね。　
“うわさ倒産”と言うのがあります。　気を付けましょう。
クチコミでバカ売れというのもありますよ。　ガラクタがです。

“ウワサ”は千里をハシルと言われます・・・。　コワイ！！　

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